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事業再生の現場では(16)「経営改善計画(6)」

④実態純資産額の算定

 ■前回までの説明で、対象企業の資産・負債内容を精査し、時価と乖離がある場合

   は修正する作業を進めてきました。

   貸借対照表の該当計数を修正することにより、差し引きの結果として、純資産額

   が変動します(例えば、資産額を10百万円減額修正したら、純資産も10百万円

   減ることになる)。

 ■但し、最終的な結論に行く前に、もう一つやらなければならないことがあります。

   「中小企業特性の考慮」です。

   中小企業の場合、会社とオーナーは実質一体であることが多く、そのような場合

   はオーナー個人が所有している資産を考慮に入れてもよい、というものです。

   ・会社とオーナー個人の関係がどのような場合に該当するか

   ・対象者は、オーナーのみか、家族も含まれるか

   ・対象資産は、不動産か(担保になっているものに限定するのか、所有不動産

    すべてを対象とするのか)、銀行預金や有価証券なども含まれるか

   など、色々と考える必要があります。

   また金融機関によって内部ルールがマチマチであり、A行では認められたこと

   がB行では認められない、といったことが起こります。

   事業再生に追い込まれ、経営改善計画を作ろうとしている会社ですと、当然財

   務内容は厳しいものですから、オーナーと合算で見る必要があります。

   どこまでを対象とすべきかは、本質的には、いざという時には、その資産は会

   社ために活用されることが明確になっているもの、と言えると思います。

   オーナー社長や場合によっては、関係家族の決意の問題です。

 ■中小企業特性として考慮すべき資産を確定したら、その資産額を足しこんで、

   実態の純資産額を確定させます。

                                                 以上