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事業再生の現場では(13)「経営改善計画(3)」

(前回よりつづく)

 

②主な資産について、不良なものが隠れていないか

 イ)棚卸資産・・・不良在庫になってしまっているものは、減額修正します。

           その会社の管理状態によりますが、入出庫実績により、区分管理され

           ているのであれば、そのデータを参考にさせてもらいます。

           例えば、1年以上出荷実績がない在庫は、不良品扱いとして、ゼロ評

           価してしまうなどです。

           そのような管理がされていない(もしくはデータ提供に協力的ではない)

           場合は、売上高(月商)との対比や、業務フロー(製造業であれば、原材

           料としての仕入れ〜加工〜検査〜出荷)から所要期間を想定し、それ

           との対比で、帳簿上の在庫が過大ではないかを検討します。

           いずれにせよ、期末棚卸資産残高は、利益操作に使われることが多く、

           毎年帳尻を合わせるために操作(はっきり言うと、粉飾)を繰り返した結

           果、どれだけの架空在庫があるのか、誰もよく分からないといった極端な

           ケースもあり得ることです。

           従って不自然な金額については、保守的に減額評価し、その企業の実

           態を見ることが大切です。

 ウ)貸付金、仮払金、未収入金等

        ・・・金融機関では、通称「雑勘定」と呼ばれているもので、おかしなものがま

          ぎれていることが少なくありません。

          勘定科目明細を確認し、前期にも同じ相手に同じ金額が計上されていな

          いかをチェックします。

          貸し付けたけれど焦げ付いてしまったもの、トラブルがあり回収が絶望的

          なものなどが処理されず、残ってしまっていることが少なくありません。

          回収可能性を確認し、だめならゼロ評価です。

 エ)有価証券・・・株式や投資信託など、市場価格があるものは修正します。

           含み益が出ているものについて時価修正すべきかどうかは、ケースバイ

           ケースです。保守的には簿価のまま、時価に直す場合も、その時価で

           実際に売れるかどうかは不確定であり、また譲渡税もかかるので、その

           点を勘案した評価とすべきでしょう。 

 

                                           (以下、次回につづく)