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事業再生の現場では(10)「事業」

経営改善や再生の支援を依頼されるケースを振り返ってみると、いくつかの共通点

が浮かび上がってきます。

(ア)業歴が長い・・・最低でも20年、長い会社では100年近い場合もある

(イ)隆々としていた時期があった

(ウ)現在では売り上げが低迷しているとともに、借入金の負担が大きい

つまり、一度は隆盛を極め、その勢いで借入金を増やし、事業を拡大していったもの

の、長期間に亘るデフレ経済のもと、売り上げが思ったように伸びず(リーマンショック

後は大きな落ち込みに見舞われ)、現在ではリスケ(借入金の返済の猶予、もしくは

減額)等の金融支援を受けているパターンが典型のように思われます。

 

ではこのような企業にとって、再生への道筋をどう考えるべきか。

次の3つに分類できると思います。

(1)売上を増加させることにより、黒字化を図る

  ・当社事業にはまだ競争力があり、外部環境も決して悪くないケースです。

   また、新商品や新市場への進出が具体化しているケースも該当します。

(2)売上は何とか現状を維持させ、固定費・変動費の圧縮で黒字化を図る

  ・市場の成長性も、当社事業の独自性も認められないが、一定の需要は常に存在

   するため、社内改革により生き残りの道を探ります。

(3)縮小均衡

  ・衰退産業や価格競争の激しい業界では、不採算取引に抜本的にメスを入れ、例え

   ば売上半減でも収支を合わせられるように、いわゆるリストラクチャリングに大胆に

   取り組みます。

 

どの方向性を選択するかは、SWOT分析等により、自社事業を客観的に評価することが

必要不可欠です。また将来性を占う一つの指標が、「単価を上げられるか」だと思います。

現実の再生計画の事例は、(1)>(2)>(3)の順に並ぶものと思われますが、安易に

上増を期待した計画では、その実現可能性が疑われます。

                                                    以上