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事業再生の現場では(3)「経営者」

事業の再生を図らなければならない事態に至った主たる原因は経営者にある、と前回

厳しく申し上げました。

事例をあげてみましょう。まず一番手に上げるのが、自らの事業への思い入れが強く、

一度は成功を収めたものの、その後の環境変化に適切に対応ができていないため、

業績が低迷しているケースです。

カリスマのある経営者が生み出した商品やサービスが、マーケットで高く評価され、売

上高がどんどん増えていきました。それにつれ、店舗や工場を拡張し、従業員も増え、

企業規模は零細から中小を過ぎて、中堅と呼ばれてもおかしくないほどに。

取引の地域金融機関の中でも、大口・優良取引先に位置付けられるようになり、イケイ

ケドンドンになっていく・・・。

でも、どこかの段階で、環境変化が訪れていたのです。

外部環境としては、少子高齢化の進展、大手製造業の海外移転、消費者の嗜好の変

化、等。また内部でも、規模拡大に伴い、社長と現場の距離が拡がり、企業理念や方

針が伝わらなくなっている、働き方に対する価値観も多様化し、かつてのように号令一

下全社をあげて突進するような動きができなくなった、等。

カリスマ社長さんが、この環境変化に気づき、経営のやり方を変えることができるか。

我々コンサルタントの仕事は、『気づきのきっかけを与える』こと。

この一言に尽きると思います。

いくら正論で説得しようとしても、カリスマ社長は聞いてくれません。

でも、自らで気づき、方向性を見定めたら、動きは早い。

そこは、さすがです。

                                                  以上