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M&Aプロセス(25)「取引形態(合併)」

M&Aを行う際の取引形態の紹介の最後として、「合併」を取り上げます。

 

「合併」という言葉は、企業を対象としたM&Aの世界に限定されることなく、「二つが一つ

になる」と言う意味合いで一般的にも使われる用語です。

また、M&Aの「M」は、Merger 即ち合併のことですので、企業が一つになるM&Aにお

ける代表格のようにも思われますが、現実には、事例はそれほど多くはありません。

というよりも、M&Aの仲介機関に紹介を受けて進める、中小企業を対象としたM&Aで

いきなり合併に至るのは、極めてまれであると言えましょう。

合併が行われると、まさにその日から二つの会社が一つになる訳ですが、企業にはそれ

ぞれ歴史や文化、風土といったものがあり、また人事制度や諸々の管理システム、仕事

の進め方等々、一つひとつが異なっています。

(私自身、銀行勤務時代2回の合併を経験しましたが、同じ銀行でありながら、使われる

 用語が様々異なることに、大いに戸惑ったものです)

このような各々の企業の、いわばアイデンティティを無視して、無理やり一つの会社にし

たとしても、M&Aの最大の目的であるシナジー効果が十分に発揮されるとは思われま

せん。

従って、合併による一体化を指向していたとしたも、まずは、株式譲渡の形で、親子関係

となり、時間をかけて準備を進め、最終的に合併に至る、のが望ましい進め方です。

 

では、何故合併という選択肢があるかと言えば、それは本来のM&Aの効果を最も発揮し

うる形態だからです。

即ち、バリューチェーンの各セクションにおいて、最大の統合効果を期待できます。

また重複部門の統合によるコスト削減という、即効性もあります。

                                                   以上