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M&Aプロセス(23)「取引形態(会社分割2)」

会社分割の2回目です。

具体的なイメージを持ちやすくするために、事業譲渡と対比して見ていきます。

 

まず、事業譲渡と比べた場合の、会社分割のメリットです。

①事業譲渡の場合は、対象となる資産や契約の移転を一つひとつ行わなければ

 ならないため、かなりの時間と労力を掛ける必要があります。

 これに対し、会社分割の場合は、資産・負債・権利関係を包括的に承継すること

 ができます。

②また、従業員の承継も、労働契約承継法の定めに従うことになっており、譲渡対

 象事業に主として従事していた者は「当然に承継」となり、それ以外の者も「原則

 承継」という扱いになります。

③事業の承継に伴う対価は、事業譲渡の場合は現金が一般的ですが、会社分割

 の場合は、通常株式が対価となります。従って、多大な現金支出を伴うことなく、

 組織再編が果たせます。

 

次にデメリットです。

会社分割は、会社法上の組織再編手続きに則って行わなければなりませんが、

反対株主の株式買取請求や債権者保護手続き等には一定の期間の確保が求め

られるため、手続きの遂行に少なくとも2ヶ月程度はかかってしまいます。

(但し前述の通り、事業譲渡の場合は、個々の債権者の同意取り付けが必要にな

 りますので、債権者が多い場合などは、会社分割の方が有利とも言えます)

 

以上のように、手続き面では会社分割の方に優位性が高いということが言えます 

ので、M&Aの実務の世界においては、会社分割を選択するケースが多くなって

きています。

                                              以 上