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M&Aプロセス(13)「営業権その1」

今回から、「営業権」について考えてみたいと思います。

 

企業は、貸借対照表に記載されている資産以外にも、様々な無形の資産を有して

います。「人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランドなど)、組織力、経営理念、

顧客とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない目に見えない経営資源の

総称」として、「知的資産」と呼ばれたりもされています。

(「知的資産経営報告書作成マニュアル」中小企業基盤整備機構より)

この「知的資産」こそが、企業の競争力の源泉であり、M&Aを検討する企業にと

っての最大の目的が、売り手側企業の知的資産を獲得することにある、と言って

も過言ではありません。

 

つまり、企業の有する知的資産は、機械設備のようにお金を出せば、どこかから

調達してくることが出来るといったものではありません。

その企業の長年の営みの中で、少しずつ培われ、育ち、定着してきたものであり、

各企業固有の財産です。従ってこれを外部から得ようとすれば、その企業を丸ご

と手に入れる(=M&A)しかないのです。

「M&Aは時間を買うこと」とよく言われる理由も、ご理解頂けるものと思います。

 

前回、M&Aを行う際の売買価格>売却企業の時価純資産、となる場合、その

差額が営業権である、と申し上げました。

まさに、バランスシートには計上されない知的資産の価値が、営業権である、と

言い換えることができると思います。

しかしながら、金額で換算することができないからバランスシートに載ってこない

知的資産が、実はM&Aにおいて最も重要なファクターである、というのは、やっ

かいな話でもあります。

                                               以 上