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M&Aプロセス(5)「売買価格その1」

M&Aを行う時の売買価格は、どのようにして決められるのでしょうか。

取引の形態により価格を決める対象が変わってきますが、ここでは最も一般的

な取引形態である「株式譲渡」について考えていきます。

この場合の売買価格とは、譲渡される株式の価格、ということになります。

では、この株式の価格をどうやって決めるのかというと、大雑把に言うと、貸借

対照表(B/S)からのアプローチと、損益計算書(P/L)からのアプローチが

あります。

 

まず、B/Sからのアプローチの場合を説明します。これは、その会社の事業

動としての結果である「現在の姿」を買い取る、と言えます。即ち、その会社の

「過去〜現在」を価値評価する、ということです。

一方のP/Lからのアプローチの場合は、その会社のこれからの収益(もしくは

生み出されるキャッシュフロー)を価値評価することになります。つまり「将来」を

評価するのです。

 

M&Aの買い手は、投資することによる果実を、M&Aしたあとに得る訳ですか

ら、その点では、P/Lアプローチがより合理的と考えられます。

しかしながら、これからの将来のことを正しく予測することは至難の業です。

 

一方で、B/Sアプローチは、現在の姿ですから、その価値評価の客観性は、

然高いものとなります。

 

M&Aの現場では、この2つの考え方を混ぜ合わせながら売買価格を決めてい

くことになります。

次回以降もしばらく、この議論を続けていきたいと思います。

                                              以 上